2018/01/27
国際的な大きなマラソン大会には必ずペースメーカーがいますが、どんな役割や報酬になっているのでしょうか?
先頭のオレンジの女性2名がペースメーカーです。ゼッケンにも選手と区別して”PACE1″”PACE2″と書かれています。
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目次
実はすごい。ペースメーカーの報酬と役割、実力
気になる報酬
大会の規模にもよりますが、公表されていないものの、国際レースでは100万円を超えてきます。実績のあるペースメーカーだと200万円を超えてくるとか。
すごい金額の報酬ですが、もちろんそれなりの技術を持っていますし、そのための練習も大変でしょう。
すごい技術と実力
ペースメーカーの役割は”選手が良い記録を出すためのフォロー”です。
ペースメーカーが不在だと、選手間同士の駆け引きが激しくなり、前半で飛ばしすぎてしまうなどの理由で好記録が出にくいと考えられています。
逆に言えば、好記録を出すためのペースを正確に刻まないといけません。
たとえば、”5キロを17分15秒ペース“などの指定が大会委員会からあれば、それを忠実に刻める技術が必要なのです。
もちろん多少のずれはありますが、最初の5キロを17分00秒、次の5キロを17分30秒といった具合ではダメなのです。
ペースメーカーの規定
日本陸連の規定では性別や年齢など、いくつか規定があります。
- 女性ランナーに男性ペースメーカーはつけない
- ゼッケンで選手とペースメーカーを区別する
- ペースメーカーの役割(ラップライム、何キロまで走る)を前日に公表
あとは契約内容にもよりますが、ペースメーカーが選手を抜き去って優勝してしまっても基本的に問題はありません。過去にもそのように優勝してしまったペースメーカーがいます。さすがに次の大会には呼んでもらえないかもしれませんけど。。。
ちなみに2016年の名古屋ウィメンズマラソン(オリンピック女子代表選考)では2名のペースメーカーがいましたが、30キロちょうどで役割を終えています。
なお、福士加代子選手が優勝した大阪国際女子マラソンでは、5名もペースメーカーがいました。
青いゼッケン番号の方がペースメーカー。スタートから先頭にいます。
ペースメーカーが優勝しちゃった例
ペースメーカーが優勝してはダメという規定はありませんから、もちろんそのままトップでゴールしてしまう選手もいます。
【川内優輝選手】”最強の市民ランナー”として有名な公務員選手。
2012年の”かすみがうらマラソン”では弟・鴻輝選手のペースメーカーとして参加したものの、鴻輝選手が20キロ付近で脱落してしまったために、兄・優輝選手がそのままトップでゴールしてフルマラソン初優勝。
記録は2時間22分38秒だったので、ペースメーカーの実力がいかにすごいかわかるレースでした。
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ペースメーカーは口外禁止だった
03年まではペースメーカーは『私はペースメーカーです』と言ってはいけませんでした。組織委員会もマスコミも公にはしていませんでしたが、もちろん昔からいました。
以前はペースメーカーが規定の距離で役割を終えて走るのを止めても、テレビでは『○○選手はトラブルでしょうか?』などと言っていたようです。完全に黒子だったんですね。
まとめ
出場選手が好記録を出すためのペースメーカーですが、優勝出来てしまえるだけの力がある人が多いようです。
あまり目立たない存在ですが、ちょっと注目してみてもいいですね!
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