2018/01/27
駐車違反やスピード違反など、つい交通違反をしてしまった時には点数はもちろん、支払いが気になりますよね。
皆さんは、その交通違反者から納付された罰金・反則金はどのように使われているかご存知ですか?
実は、私達の生活にとても身近なところで使われているんです。
ところでそのお金の使い道を知る前にひとつ、知っておかないといけないことがあります。
交通違反をしてしまった時に納付するお金のことを一般的に「罰金」とか「反則金」という言い方をしますが、実はこのふたつ、同じようですが意味が全然違うんです?
罰金や反則金の使い道を知る前に、まずは「罰金」と「反則金」の違いを詳しくご紹介していきます。
使い道についてはその後にご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
スポンサードリンク
交通違反の罰金と反則金の違い
どちらもペナルティという意味では似たような感じですが、厳密には違うんです。
反則金
- 軽微な交通違反(駐車違反、一時不停止など)を犯した者に対する行政処分の一つ。
- 刑罰ではないため「前科」はつかない。
- 現地か警察に出頭して、交通違反告知書(いわゆる「青切符」)が渡される。
- 反則金の支払いは実は任意。
- しかし納付しなかった場合は「刑罰」の扱いにされることもある。
次は罰金です。反則金に比べて重たい内容です。
罰金
- 酒酔い運転など、悪質な交通違反に適用される。
- 刑事処分の一つで罰金「刑」にあたり、懲役刑などと同様に「前科」がつく。
- いわゆる「赤切符」が届き、検察庁へ任意の出頭が通知される。
- 検察に出頭して簡易裁判所で略式命令を受け、罰金刑が課される。
- 略式命令に不服があれば、異議申し立てにより刑事訴訟手続きになる。
反則金の場合は納付すればそれでおしまいですが、罰金の場合は前科者になります。
どちらも同じような意味だと思っていましたが、全然違いますね。
ここまでで「罰金」と「反則金」の違いをご説明しましたが、分かりましたでしょうか?
この違いを踏まえて、ここから先は交通違反者から納付された反則金・罰金の使い道について見ていきましょう。
スポンサードリンク
反則金・罰金の使い道
内閣府の「交通安全白書」によると、平成26年度の道路交通法違反取締り件数は約740万件にもなります。
違反件数の上位は次の通り。
- スピード違反 約200万件
- 一時停止違反 約121万件
- 携帯電話使用違反 約116万件
- 通行禁止違反 約78万件
- 信号無視 約72万件
この740万件から集められた反則金・罰金は、合計で年間約800億円以上!
すごい金額ですが、このお金はどのように使われているのでしょうか?
実は反則金と罰金では、使い道が違うんです。
交通違反「反則金」の使い道
交通違反の反則金は年間約730億円くらいで、これらは郵便局や銀行で納付した後、国の特別会計というところに一旦入ります。
その後は「交通安全対策特別交付金」という名前で、各都道府県・市町村に分配。
反則金の使い道は決められていて、名前の通りですが交通安全対策に限られています。
- 信号機
- 道路標識
- 横断歩道橋
- ガードフェンスや防護柵
- 道路反射鏡(カーブミラー)
などですね。
交通安全対策特別交付金は交通事故の多さ、人口の多さなどを加味して各自治体に配分されます。
少しでも事故が減るように、有効に使って欲しいですね。
交通違反「罰金」の使い道
続いて罰金ですが、こちらは国の一般会計(反則金は特別会計)というところに入ります。
交通違反の反則金は「交通安全」に限られた使われ方しか出来ないのに対して、罰金は、実は国に入ってからは何に使ってもいいんです。
- 一般会計:何に使っても良い(罰金)
- 特別会計:使い道が決められている(反則金)
社会福祉や少子化対策、災害復興などだったらいいんですが、大臣とか政治家の給料だったら、ちょっと嫌な気持ちになりませんか?
ここまでは反則金と罰金の違いや使い道についてご説明してきましたが、次は反則金の使い道である、交通安全対策のお金の話です。
ガードレールとか信号機って、一体どれくらいの金額なんでしょうか?
スポンサードリンク
道路標識や案内板の値段
交通違反の反則金で賄われている、道路標識やガードレールなどの値段を調べました。
いずれも推定価格ですが、工事費込みの値段です。
- ガードレール(1mあたり) 10万円
- 道路標識(1本) 20万円
- カーブミラー(1本) 20万円
- 信号機(歩行者用) 200万円
- 信号機(自動車用) 500万円
- 方向予告看板(大) 500万円
- 高速道路料金所ブース 500万円
- 高速道路情報板(大型) 2,500万円
高いっ!
頑丈でしっかりとした物じゃないといけないのは分かりますが、もっと安く出来る気がしませんか?
税金の無駄使いしてませんよね?
以上、「交通違反の罰金の使い道 実は身近なアレに使われていた!」のご紹介でした。
- 罰金と反則金は意味が違う
- 罰金と反則金は、使い道も違う
- 「止まれ」標識は20万円、信号機1機は500万円!
今回は交通違反してしまった場合に納付するお金の話でしたが、これは税金の一部として扱われていましたね。
税金の無駄使いだけは本当に辞めてほしいものですが、たくさん種類がある税金の中で、何の税金が何に使われているのかご存知ですか?
車にかかわる税金だけではなく、国全体の税金が何に使われているのか、次のページに分かりやすくまとめていますのでいますので、ぜひこちらもご覧ください。
自動車税って、1年間で9兆円も集まってるんですよ?
私達の納めた大切な税金だし、使い道はぜひ知っておきたいですね!
スポンサードリンク
コメント
標識についての20万円がなぜこの値段なのかですが、友人が道路工事会社で働いているので大体わかります。
標識自体はそんなに高くないですが、作業までの事前打ち合わせ、日程調整、工事現場で車誘導したり作業する人数(大体5人ほど)の日給もここに含まれます。
作業もコンクリに穴あけて、標識立てて穴埋めて、など半日作業。
そのため20万円かかっても不思議ではないです。
情報提供でした。
by さくらんぼん 2019年6月27日 1:28 AM
人件費を考えれば、特に違和感のない費用だと感じました。
記事の書き方から、行政へのヘイトを煽ってやろうという執筆者の意図が透けて見えるような気がします。
by Jackson 2022年11月6日 3:28 PM