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コンビニ経営オーナーの年収 おにぎり1個の利益知ってるか?

time 2016/05/31

コンビニ経営オーナーの年収 おにぎり1個の利益知ってるか?

私は10数年ほど某コンビニ本部で、オーナーに経営指導するスーパーバイザー(SV)をやってましたが、知人から「コンビニオーナーって年収どれくらいなん?」とよく聞かれました。

そんな質問には、いつも「ポルシェ買ったオーナーもいるし、毎日お店の売れ残り食べてるオーナーもいるから、一概には言われへんわ」と答えていましたが、はっきり言いましょう。

 

コンビニ経営は儲かります
ゼロではないですが、自分で一から商売始めるよりも、はるかにリスクは少ないです。

 

ただし、変なお客さんも多いし、生意気な中学生も来るし、よほど商売が好きな人じゃないとストレス抱えます

 

おまけに高校生のバイト君は、「100円のおにぎり売れたら、利益100円ですよね!」と真顔で答えてくれます。

「1日の売上50万円だから、オーナーの給料は1,500万円ですか?すごいっすね!」なんて考えているヤツがゴロゴロいるんです。

じゃあ、君の給料はどこから出てるんだ?
オーナーの月給が1,500万円で、君の時給が800円の訳がないだろう?

 

で、本題ですが、おにぎり1個売れたら、オーナーの手元にいくら残るかご存知ですか?

本当に薄利多売なんです。

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コンビニのロイヤリティー計算方法

100円のおにぎりが1個売れた!

コンビニ1

おにぎり、お弁当、パン、サラダなど、ほとんどの商品の原価(オーナーの仕入れ値)は売価の70%くらい。

なので、普通に考えるとおにぎりが1個売れたら利益は30円です。

コンビニ本部にロイヤリティを払う

上の例で利益の30円がまるまるオーナーの収入になれば、本部にはお金が入ってきません。

なので、利益の30円(粗利益)を本部とオーナーで分けるのですが、今では90%以上を占める脱サラオーナーの場合だと本部が土地や建物を用意してオーナーが借りる形を取っているので、30円の分け前は次の通りです。

粗利分配

契約形態にもよりますが、だいたいこんな感じです。

粗利益の70%が本部の収入になります。

 

「オーナーの収入、きゅ、9円!?」と驚かれると思います。

でも、本当に9円です。間違いなく9円なんです。

売れ残った場合は?

おにぎりを1個だけ発注する店なんてありません。

昆布もツナマヨも色んな種類を合わせて、少なくても100個以上は発注しますし、多い店では1日で1,000個も発注します。

ここでは分かりやすくするために、10個発注して2個売れ残った(廃棄処分)の例で見ていきましょう。

 

おにぎり10個
おにぎりを10個仕入れました。
仕入れ値は70円が10個で700円です。

次に、おにぎりが8個売れて、2個売れ残った(廃棄処分)場合。

おにぎり8個売れた

2個残った

売上 800円(100円が8個売れた)
原価 700円(70円で10個仕入れた)
粗利益100円

【粗利益100円の分け前】
本部  70円
オーナー30円

オーナーは廃棄分を自分で負担しないといけないので、
分け前30円-廃棄140円(70円×2個)で、110円の赤字!

このように考えますよね?

でも違います。

 

コンビニの会計システムは違うんです。

コンビニのややこしい会計システム

粗利益の計算をする時は、レジを通った商品(売れた商品)の個数分だけを”原価”として計算します。
おにぎり8個売れた

2個残った

売上 800円(100円が8個売れた)
原価 560円(70円×売れた8個)
粗利益240円

【粗利益240円の分け前】
本部  168円(70%)
オーナー   72円(30%)

ここから廃棄分を、オーナーの分け前から差引します。
分け前72円-廃棄140円(70円×2個)で、68円の赤字

 

このようになります。

あれ?
どっちの例でも売り上げは800円で変わってないのに、計算方法を変えると本部の分け前が増えました!

 最初の計算方法後の計算方法
売上800円800円
原価700円560円
粗利益100円240円
本部分け前70円168円
オーナー分け前30円72円
オーナ売れ残り分負担▲140円▲140円
オーナー最終利益▲110円▲68円

オーナーの赤字額も減っていますが、赤字は赤字

結論

10個仕入れて2個売れ残って廃棄処分にしたら、オーナーは赤字なんです。

1個の売れ残りだとギリギリ赤字にならないレベル

 

ね、薄利多売でしょ?

これで本当にオーナーは儲かってるの?

オーナーはコレで儲けている!

売れ残りが廃棄処分になると、オーナーはたちまち赤字です。

じゃあ、何で儲けているのかと言うと、”売れ残っても廃棄にならない商品“と”利益率の高い商品“ですね。

具体的にはポテトチップスや歯ブラシなんて、売れ残っても腐らないので廃棄処分にはなりません。

ペットボトルのドリンクも同じ。

また、利益率の高い商品で定番なのがカウンターに置いてある”ファストフード”や”100円コーヒー”です。

おおよその原価率は次の通り。

カテゴリー原価率
お弁当・惣菜類70%
ファストフード30%
カウンターコーヒー15%
ペットボトルドリンク60%
雑貨類50%
ポテチ70%
タバコ90%
コピー機10%
ATM設置料毎月定額2~3万円

意外なところでは、コピー機の利益率は非常に高い

コピー機は急にシフト休んだりしないし、文句も言わず24時間働いてくれる。

テスト前に学生さんがコピーをじゃんじゃんやってくれると、非常にありがたいんです。

 

あとはカウンターの100円コーヒーやファストフード類。

原価が安いので、フランクフルト1本売れ残ってもビクともしません

 

逆に、タバコは原価率が90%と高いので、儲けは10%しかないんです。

タバコを買うお客さんは多いし、単価も高いのですが、実はあまり儲かる商品ではありません。

オーナー泣かせの”憎くて仕方がないお客”

お店によって異なりますが、お弁当などの”売れ残ったら廃棄処分する商品群“と、雑貨やソフトドリンクのような”廃棄処分にならない商品群“の売上比率。

廃棄処分あり:廃棄処分なし=40:60 くらいです。

売上の大半(約60%強)は廃棄処分にならないカテゴリーなので、このカテゴリーの比率が高いほど、安定的に利益を確保できるんです。

ただし、そうは言っても売れ残りの廃棄処分は1個でも減らしたいのが本音。

でも、この淡い期待を軽く蹴散らしてくれるお客さんがいるんです。

 

それは、奥の新しい商品から取っていくお客!

 

陳列している順番通りに売れたら廃棄処分にしなくてもよかったのに、後ろの新しい商品を取っていかれると、賞味期限が近付いてしまい、そのまま廃棄処分になります。

 

今すぐ食べるんだったら、手前の商品から手に取れ!

 

全国のコンビニオーナーがこうやって心の中で叫んでるんですねぇ~。

テレビで「商品廃棄なんてけしからん!コンビニは悪だ!」と言ってる評論家なんかも、いざ自分が買い物に行くと奥から手に取ってるに違いない!と個人的には思っていました。

 

翌日の朝ごはんとかなら仕方ないですが、家に帰ってすぐに食べるなら、出来るだけ手前の商品を選んであげてください!

それだけで食品廃棄もどーんと減ります

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儲かるコンビニの立地

住宅地から行楽地、繁華街や駅構内、学校内など全国津々浦々にコンビニはありますが、元本部社員として”外さない立地”を挙げるとすれば、間違いなく【繁華街】や【駅前】の人通りが多い立地です。

私なら住宅街は選びません。

住宅地は安定して常連さんに売り上げを支えてもらえるメリットがありますが、競合店が出てくると極端に売り上げが減ります。

 

一方で、繁華街などの人通りが多い店だと、近くに店が出来ても元々の人通りが多いので、“壊滅的被害”にはなりにくいです。

 

私は自分で客商売に向いてないと自覚があるのでやりませんでしたが、コンビニオーナーって実入りの悪い商売じゃないですよ!

もしオーナーをやるなら、人通りが多い場所を選んでください!

オーナーの年収

最後になりましたが、オーナーの年収です。

もちろんお店によって違いますが、平均するとだいたい700万円くらい。

私が本部スーパーバイザーとして担当したお店が約30店舗くらいですが、その平均です。

全国的に見てもそれほど大きく違いはありません。

 

ただし、一番年収が多いオーナーだと4店舗経営で2,000万円くらい。

一番少ないオーナーで、300万円くらいでした。

 

とは言っても、オーナーだけの収入ではなく、基本的には奥さんと一緒に経営するので、”共働き夫婦の年収“になります。

 

万が一、”全然売れないお店”に当たってしまった場合、よほど資質の悪いオーナー(お客にケンカ売る、本部とのルールを守らない)でなければ、他のお店に移転させてくれるケースも少なくありません。

その場合、”売れない店”の近くに新しく作った店への移転の場合もありますし、全然違う場所(引っ越しする場合もある)になる場合もあります。


 

今回のタイトルにある”おにぎり1個の利益”ですが、10個中2個売れ残ったら赤字なんです。

でも、よほど放漫経営をしない限り、”廃棄処分にならないカテゴリー”の売上だけでも十分に食べていける収入になります。

 

ネットで「コンビニオーナー」と検索すると、”悲惨”、”地獄”、”奴隷”といった悪いイメージの言葉が並びますが、そんなに悪い商売ではありませんよ!

 

あと、今すぐ食べるパンやお弁当類は、出来るだけ手前から手に取ってあげてくださいね!

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