2018/01/27
何年かに一度、世界でも日本でも大きな地震が発生してたくさんの被害がでます。
ニュースで被害状況の報道を見ると胸が痛みますが、先日妻が「震度とマグニチュードってどう違うの?」と聞いてきました。
実は知らない人が多いみたいなので、簡単にまとめてみました。
また、世界や日本で過去に発生した地震で、マグニチュードの大きい順番にランキングでご紹介していきます。
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目次
震度とマグニチュードの違い
テレビでよく聞くフレーズです。
「新宿で震度3、横浜で震度2を観測しました。地震の規模を示すマグニチュードは4.0です。なお、津波の心配は・・・」
- 1つの地震で・・・「震度」は観測地点によって違う。
- 1つの地震で・・・「マグニチュード」は1つしかない。
これが答えですが、マグニチュードは地震の規模を示す数字。
一方で、震度は観測地点によって変わります。
地震の震度(観測地点の揺れの大きさ)
一般的に、震度は次のように言われています。
- 震源から近いほど大きくなる
- 震源が浅いほど大きくなる
- 地盤が柔らかいほど大きくなる
しかし、震源から遠くても断層の向きなどで、震源からの距離が震度と比例するわけではありません。
気象庁HP参照
平成7年の阪神・淡路大震災では震源に近い大阪(最大震度4)よりも、震源から遠い京都や滋賀(最大震度5)のほうが揺れが大きくなりました。
地震のマグニチュード(エネルギー規模の大きさ)
震度は観測地点で違いがりますが、マグニチュードは1つの地震に対して必ず1つです。
観測地点による差や、震源の浅い深いには関係ありません。
わかりましたでしょうか??
ではここからは、観測可能な過去の地震でマグニチュードの大きい順番にご紹介していきます。
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マグニチュードの大きな地震 歴代ランキング
概算ですが、地震の規模を示すマグニチュードは1.0増えるとエネルギーは約32倍に。
マグニチュード(M)3のエネルギーを1とした場合、エネルギーは次のように換算されます。
- M4・・・32倍
- M5・・・1,000倍
- M6・・・32,000倍
- M7・・・1,000,000倍(100万倍)
- M8・・・32,000,000倍(3千2百万倍)
- M9・・・1,000,000,000倍(10億倍)
M10を超えると小惑星が地球に衝突したくらいの規模のエネルギーで、M11クラスだと地球が一瞬でなくなるほどのエネルギーだそうです。
これを踏まえて、歴代の巨大地震ランキングを見ていきましょう。
マグニチュード(M) | 地震名 | 発生日 |
---|---|---|
M9.5 | 1960年チリ地震 | 1960年5月22日 |
M9.2 | アラスカ地震 | 1964年3月28日 |
M9.1 | スマトラ沖地震 | 2004年12月26日 |
M9.0 | 東北地方太平洋沖地震 | 2011年3月11日 |
M9.0 | カムチャツカ地震 | 1952年11月4日 |
M8.8 | 2010年チリ地震 | 2010年2月27日 |
M8.8 | エクアドル沖地震 | 1906年1月31日 |
M8.7 | アリューシャン地震 | 1965年2月4日 |
M8.6 | 2005年スマトラ沖地震 | 2005年3月28日 |
M8.6 | チベット アッサム地震 | 1950年8月15日 |
M8.6 | アリューシャン列島地震 | 1957年3月9日 |
1960年チリ地震(M9.5)
日本から見て地球の裏側で起こった大地震ですが、有史以来最大規模の地震です。
本震の38時間後には火山が噴火するなど、地震によって噴火が誘発されたと見られています。
また、最大で高さ18mの巨大津波も発生。
日本にも津波が伝わり、三陸沖では最大6mを超える津波が観測されました。
この時の津波の速度は平均で時速750km。
24時間後には津波が日本に伝播しました。
通信手段が発達していない当時は、避難する間もなく被害に遭われた方も多数にのぼりました。
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アラスカ地震(M9.2)
余震も立て続けに発生し、本震だけでも5分間も揺れが続きました。
最大で11m以上も地表の隆起した地点も観測され、余震は1万回以上発生。
液状化の被害が大きく、このアラスカ地震をきっかけにして液状化の研究が盛んになったと言われています。
スマトラ沖地震(M9.1)
現在のところ、2000年代では最大規模の地震。
東日本大震災の1.4倍のエネルギーでした。
本震後の24時間以内にM5以上の余震が26回も発生し、津波被害だけでも20万人以上が犠牲になりました。
東北地方太平洋沖地震(M9.0)
死者15,000名以上、行方不明者2,500人以上の大災害となりました。
東日本大震災のことで、日本で発生した過去最大の地震。
西日本でも揺れを観測し、東北沿岸部では津波により街全体が壊滅したところも多くありました。
カムチャツカ地震(M9.0)
千島海溝付近で発生し、遠くはハワイ諸島のミッドウェイ島まで津波が押し寄せました。
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2010年チリ地震(M8.8)
東京大学の地震研究所により、地震波が地球を5周していたことが分かっているほどの巨大地震。
岩手県の大槌漁港には1.4mの津波が到達しました。
アリューシャン地震(M8.7)
太平洋には遮る大陸がないため、ハワイ諸島には最大で18mを超える津波が到達しました。
2005年スマトラ沖地震(M8.6)
2004年に発生したM9.1のスマトラ沖地震の余震ではなく、誘発された別の地震と言われています。
2004に大きな津波被害が発生していたため、2005年には早い段階で避難した住民も多かったとのことですが、情報が伝わっていなかった諸島部では、やはり犠牲者が多数発生しました。
保険金支払金額の大きかった日本の地震
日本損害保険協会が公開している、日本で過去に発生した地震による保険金支払額のランキングです。
地震名 | 発生日 | 支払保険金 |
---|---|---|
平成23年東北地方太平洋沖地震 | 2011.3.11 | 1兆2,706億円 |
平成28年熊本地震 | 2016.4.14 | 3,621億円 |
平成7年兵庫県南部地震 | 1995.1.17 | 783億円 |
宮城県沖を震源とする地震 | 2011.4.7 | 324億円 |
福岡県西方沖を震源とする地震 | 2005.3.20 | 170億円 |
平成13年芸予地震地震 | 2001.3.24 | 169億円 |
平成16年新潟県中越地震 | 2004.10.23 | 149億円 |
平成19年新潟県中越沖地震 | 2007.7.16 | 82億円 |
福岡県西方沖を震源とする地震 | 2005.4.20 | 64億円 |
平成15年十勝沖地震 | 2003.9.26 | 60億円 |
東日本大震災の被害金額が突出していますが、台風の保険金支払い金額ランキングと比較すると、全体的に少ないですね。
みなさんは地震保険、入ってますか?
災害はいざ自分に降り掛かってこないと実感が湧かないですが、地球に住んでいたら必ずいつかは被害に逢う可能性があります。
地震も多い国ですが、台風の強さ歴代ランキング 史上最大の記録は●ヘクトパスカル!でもご紹介したとおり、史上最大の台風はかつて日本に上陸しています。