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コンビニ経営の仕組み!元本部社員だから語れる成功の秘訣とは

time 2017/02/10

コンビニ経営の仕組み!元本部社員だから語れる成功の秘訣とは

私は某コンビニチェーンの本部社員として10数年間、加盟店のオーナーにアドバイスをするスーパーバイザー(経営指導員)をしてきて、100人以上のコンビニオーナーさんと関わってきました。

 

オーナーさん方にはご家族がいて、それなりに収入もあるのですが、ネット上には「コンビニ経営オーナー=悲惨、地獄」といった情報をよく見かけますよね?

 

一方で「サラリーマン以上の収入で一国一城の主」といった両極端な情報もあり、脱サラしてコンビニの経営をしたいと考えておられる方は「いったいどっちが本当なんだ?」って戸惑いますよね。

 

なので今回、元本部社員だからこそお伝えできる、”コンビニオーナーの実態”や”オーナーが語る成功した秘訣”をご紹介していきます。

 

コンビニ本部が定期的に開催している説明会はどうしても表面的なことになってしまいますし、質問しにくい部分もあると思いますよね。

そこで今回、店舗の立地選びや一般的な経営数値の見方、開店後の気になる収入やオーナーの勤務・生活パターンなど、コンビニ経営の仕組みや秘訣を実際の例で一通りご紹介していきますので、参考になれば嬉しいです!

 

なお、コンビニの経営には「土地建物を自分で用意する」パターンと「本部が用意した土地建物で経営する」パターンの2つがあります。

両者に共通する部分もありますが、大多数を占める後者(本部が土地や店舗を用意する)の事例でのご紹介とお考えいただくと、スムーズに読み進めていただけると思います。

 

かなり長文ですが、「もっと詳しく知りたい」とか「分かりにくい」といったご意見があれば、ぜひメッセージ欄でお問合せください。

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コンビニオーナーの年収

コンビニ経営者の勤務パターンや仕事内容が気になる部分ではありますが、やはり独立に向けて一番気になるのは「コンビニオーナーの収入」ですよね?

 

大まかな概要はコンビニオーナーの年収教えます おにぎり1個の利益知ってますか?のページに記載していますが、約500店舗の経営データをから見た平均年収は約700万円くらいです。

 

よく「年齢別のコンビニオーナー年収」といったデータを見かけますが、実は年齢と年収は全然比例しません。

 

当たり前ですが、25歳でコンビニを開業して「オーナー歴20年の45歳」と、42歳で脱サラして開業した「オーナー歴3年の45歳」では年収は全然違います

 

この理由としては、コンビニ本部との契約上、経営年数が長くなると「本部の取り分(ロイヤリティ)が下がる」ということが挙げられます。

 

5年目や10年目、20年目といった区切りで本部のロイヤリティが3%~10%下がるので、当然その分オーナーの取り分が増えるということですね。

 

ただし、収入の多い少ないは、やはりお店の売上や経費管理によるところが大きいです。

 

オーナーは独立した事業主なので、定期昇給や年功序列は一切ありませんし、一概にオーナー歴が長ければ長いほど年収が増える、というわけではありませんからね。

 

ではここからは、「コンビニの会計方式の仕組み」や「どうやったら年収が増やせるの?」といった疑問にお答えしていきます。

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コンビニ会計の仕組み

コンビニ経営を始めるにあたって、「実は簿記や会計が苦手」というオーナーさんも少なくないのですが、この損益計算書と貸借対照表の仕組みを知らないと、経営者としてはやっていけませんので、まず最初にこの会計方式の仕組みからご説明します。

 

オーナー歴10年以上のベテランでも、実はこの仕組をイマイチ理解していない人が多かったのですが、理解している人とは経費コントロールの度合いが段違いです。

 

対策を知っている人と、数字が苦手だから敬遠している人ってこんなに差が出るのか、とつくづく思っていました。。。

損益計算書

難しいそうな名前ですが、お店の一ヶ月の売上・経費・利益の通知表のようなものです。

簡単な図式でご説明しますので、ぜひご覧ください。

一例ですが、売上から原価、本部ロイヤリティを差し引いたものが「オーナー取り分」になります。

 

さらにこのオーナー取り分から、経費(後ほど詳しくご説明します)を差しいた金額が、「オーナーさんの利益」になるんですね。

★要チェック!★

◆詳細は次の貸借対照表の部分でご説明しますが、「オーナーの利益=毎月の手取り額」ではありません

◆ここから「本部への借金」を差し引きした金額が、手取り額(借金完済までは毎月固定金額)になります。

 

上の表の例では、売上は1年目が50万円/日、5年目以降は66万円/日で計算しています。

 

表でご覧頂いた通り、1年目はちょっと利益が厳しいですよね。

 

平均的に開店当初は3年目くらいまで前年対比で10%くらい、3年目から5年目までは5%くらいで売上が伸びていくお店が一般的で、合わせてインセンティブとして本部ロイヤリティが経営年数によって下がっていくので、オーナーさんの最終利益が増えていくことが多いです。

 

また、10年目を超えた辺りから2店舗目・3店舗目の経営を始めて店長さんを雇ったり、経営が落ち着いてきたのでシフトに入るスタッフを増やして、サービスレベルを上げていくお店が一般的なので、人件費が増える傾向にあります。

貸借対照表

先の損益計算書は利益の通知表でしたが、こちらの貸借対照表は「1ヶ月の資産状況の通知表」と言えます。

  • 損益計算書 : 売上・経費・利益を見る
  • 貸借対照表 : 資産・自己資本・借金の状況を見る

 

コンビニの加盟金として最初に約300万円くらいが必要ですが、開店手数料や保証金などを差し引いた残り150万円くらいが「開店後のお店の商品在庫代」として扱われます。

 

開店当初の貸借対照表の図はこのような感じです。

一般的なコンビニでは売価で約800万円から900万円の商品在庫があるので、原価が70%で計算すると、在庫の原価金額は約600万円。

このうち最初に用意したお金(自己資本)が150万円なので、足りない450万円を本部から借りて商品を揃えることになります。
※いきなり最初から自己資本を600万円くらい用意して無借金で経営を始めるオーナーさんもたまにいますが、100人に1人か2人程度です。

 

そして、毎月出た利益の中から、最初に決めたオーナーの固定手取り(仮に30万円)を差し引いた金額を「自己資本への充当(=本部への借金の返済)」として扱います。

 

最初にご説明した損益計算書の例でご覧ください。

  • 利益:32万円
  • オーナー手取り設定:30万円
  • 借金返済:2万円

自己資本が2万円増えたことによって、本部への借金が2万円減りました。

 

ただし、ここでは在庫金額の原価が600万円で変わらなかった場合ですが、実際には在庫金額は日々減ったり増えたりします。

 

月末時点の原価在庫金額が500万円だったら借金は348万円、逆に在庫が700万円に増えていたら借金は548万円ということになりますが、月末の在庫状況は商品の納品スケジュールによって左右(タバコの納品日だと在庫増えるし、納品の少ない日曜日だと大きく減る)されます。

 

つまり、自己資本の金額は変わらないので、商品在庫が増えたら自動的に借金が増えて・・・

 

商品在庫が減ったら、自動的に借金が減る計算になります。

 

ただし、本部への借金が増えたり減ったりしても、その都度「お金貸して」と依頼するわけではなく、自動的に融資されるような仕組みなので便利なのですが、「借金してる」という感覚に欠けてしまうのが難点ですね。

 

もちろん、「借金が減るんだったら在庫を減らせばいいじゃん」というのは好ましくありません。

お店によって適度な商品在庫量がありますし、棚がスカスカのお店って魅力がないですからね。

 

 

ではその後、数年かけてめでたく本部への借金が消えた(自己資本が商品原価代金を上回った)らどうなるのでしょうか?

 

答えは、借金を返す必要が無くなったので、手取りが増えます!

例えば「商品代700万円」「自己資本700万円」で同じ金額になった翌月の利益が50万円だった場合。

利益の50万円からオーナー手取りの30万円を引いた残り20万円の扱いですが、もう借金を返す必要が無いので、この20万円もオーナーの手元に振り込まれます。

 

経営年数が長くなって、順調に利益が出ていけば商品在庫と自己資本の金額が釣り合う状況になり、そこからはこれまで借金返済に充てられていた分もオーナーの手取りになるため、収入が増えます。

 

なので、開店から数年間はお店の利益=オーナーの手取りではないんですね。

借金返済までは『お店の利益-借金=オーナーの手取り』ということです。

 

「借金返済が最優先」でとにかくシフトに入り続けて人件費を削るオーナーさんもいれば、「従業員教育が最優先」ということで、借金の返済を5~8年かけて終えるオーナーさんもいましたが、結果的に後々楽になるのは絶対に後者

 

借金を返し終わった時点から従業員さんの教育に力を入れるって、結構ツライんですよ。

 

 

ここまでは順当に借金を返し終わった場合のお話でしたが、では逆に、利益が出なかった場合はどうなるのでしょうか?

 

ほとんどのコンビニでは、経営条件として「自己資本の最低金額」が決められています。

これが150万円くらいに設定されています。

 

もし次の図の状況で「利益28万円 オーナーへの所定送金額30万円」だった場合。

 

「自己資本148万円 借金452万円」はダメなんです。

最低の自己資本が150万円なので。

「本部からの送金30万円は送るけど、今すぐに不足の2万円を積み増してね」と言われます。

 

借金返済のスピードを上げて気楽になりたい気持ちはよく分かりますが、必要最低限の生活が維持できるのであれば、体力のあるうちにスタッフを育てることが優先じゃないかな?と個人的には考えています。

 

ちなみに、2店舗目・3店舗目の経営を始めるオーナーさんは、ほとんどが本部への借金なしの状態から始めます。

 

1店舗目の利益を貯めて、2店舗目開始時点では自己資本を150万円ではなくドンッと600万円ほど入れてスタートするんですね。

 

もちろん1店舗目と同じように本部からの借金で2店舗目の経営を始めるオーナーさんもいますが、少数派です。

なぜなら、本部からの借金は、実は利息が3%~6%くらいかかってますから。

もし金融機関から開店資金をもっと低利息で借りられるなら、相談されたほうがいいですよ!

 

なお、この本部からの借金のことをチェーンごとに『オープンアカウント』『自動融資』『本部勘定』という名前で呼ばれていますが、仕組みは同じです。

 

 

ここまででご説明した「損益計算書」と「貸借対照表」ですが、ご理解いただけましたでしょうか。

 

ぜひここをご理解いただいた上で次の「年収を伸ばす要素」を読み進めてください。

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年収を伸ばす2つの要素

コンビニ経営に限らず、手元に残るお金を増やすには大きく2つの要素に分けられます。

  • 売上(収入)を増やす
  • 経費(支出)を減らす

しかし、コンビニ経営は本部から提供される仕組み(システム)を使って経営するので、自分のお店で独自に出来ること・出来ないことの制約が出てきます。

 

例えば、セブンイレブンで超おいしい!と評判のお弁当は、ローソンでは販売できないですよね?

極端な例ですが、個人で看板を掲げた自営業者であれば出来ることも、「フランチャイズチェーンに加入する」ということは、色んな制約が出てくるんです。

 

でも出来ないことばかり言ってても仕方がありませんので、ここでは「自分で出来ること」をいくつかご紹介していきます。

売上を増やす要素

コンビニの立地

これはお店がオープンしてからはどうにもなりませんので、コンビニで独立・開業するに当たって一番最初に決める大事な部分です。

立地

主な特徴

住宅地・常連比率が高く、固定客になれば安定。
・客単価は高い傾向
オフィス街・朝、昼のピークタイムが激しが、スケジュール管理しやすい。
・客単価低く、夜中は閑古鳥が鳴く。
街道沿い・一日を通して来客数安定。
・客単価高いが、天候に左右されやすい。
繁華街、行楽地・夜間の売上も見込めるが、ややこしい客が多い。
・客単価が低く、天候の影響大きい。

立地を分けると大きくはこの4つが挙げられますが、どれも一長一短ですし、「どの立地が売上が高い」と決めることも出来ません。

住宅街ですごく売上の高い店舗もあれば、オフィス街で売上の少ない店舗もありますし、その逆のパターンもあります。

 

ただし、「ハズレの可能性が低い」という立地を挙げるのであれば、間違いなく人通りの多い立地を挙げます。

 

駅前や繁華街・大学前など人通りの多い立地だと、最低限の客数は見込めますし、万が一競合店が後から進出してきても、致命傷になるような客数の減少は避けられるからなんです。

 

また、極めつけの理由がコレです。

【コンビニを選ぶ理由~某シンクタンクのアンケート調査結果より】

1位:家や職場から近い、通りがかり(74%)

2位:電子マネーやポイントカード(42%)

3位:食べ物がおいしい(28%)

4位:カウンターコーヒーがおいしい(20%)

5位:店内の雰囲気(19%)

6位:接客の良さ(17%)

7位:プライベートブランドの充実(16%)

8位:タイアップやコラボ(4%)
※複数回答あり

 

コンビニを選ぶ基準や理由はいくつかりますが、ダントツで【距離】【行きやすさ】なんです。

住宅街がダメなわけではありませんが、やっぱり人通りの多い立地を選んだほうが、ハズレの確率は下がりそうに見えてきたでしょ?

 

本部の店舗開発担当者から候補地の提示がいくつかあるはずですが、「オフィス街の候補地が出るまでやりません」とか「どうしても人通りの多い繁華街じゃないとダメ」と強く言いましょう。

「何となく良さそうな場所だった」という軽い気持ちだと、きっと後悔しますよ!

 

そしてさらに、客数の大切さを示す意味で、小売業でよく使われている次の公式を覧ください。

  • 売上=客数×客単価
  • 売上=客数×買上げ点数×商品単価

上の2つの式は同じ内容で、「客単価=買上げ点数×商品単価」です。

この上の図の場合だと、客単価370円、買い上げ点数3、商品単価123.3円(370÷3)となります。

 

では「客数」「買い上げ点数」「商品単価」の中で、一番増やすのが難しいものはどれでしょうか?

 

 

答えは「商品単価」です。

 

先ほど「本部から提供される仕組み(システム)を使って経営するので、自分が独自に出来ること・出来ないことの制約がある」とご説明しましたが、お店に品揃えできる商品は本部のシステムを使って注文できる商品にほぼ限られます。

 

例えば「ウチの店は高級路線だ!」といって200円のおにぎりばかりを品揃えすることは可能ですし、そうすれば先ほどの客単価の例だと150円のお茶1本と200円のおにぎり2個で、客単価は370円⇒550円に上げることはできます。

 

でも、そんな高いおにぎりしかないお店に、皆さんお買い物に行きますか?

1回は行ったとしても、2回目は行かないですよね?

 

そういった意味で、ある程度バランス良く種類や価格帯を品揃えしないとお客さんは来てくれないので、どこのお店もだいたい商品単価は似たような数字になります。

 

だから「商品単価」を意識的に上げるのは難しいんです。

 

次に「買い上げ点数」を増やすのも、ひと工夫すれば少しは上がりますが、それほど極端に上がるものではありません。

 

お弁当を一人で2個食べる人は少ないし、「ついで買い」を誘うようなレジ横の饅頭なんかも少しは効果がありますが、「買い上げ点数を0.1上げる」ことには繋がりません。

 

1つ数千円、数万円の商品を扱う業種だと客単価を上げる効果は大きいのですが、1つ数十円とか数百円の売上を積み上げていくコンビニの商売は、客単価(商品単価と買上げ点数)のアップだけだと、売上全体へのインパクトはやっぱり小さいんですよね。

もちろん大事なのは大事なんですよ。

 

では、最後の「客数」を増やすのは簡単?難しい?どっちでしょうか。

客数の増やし方

もちろん客数を増やすのも簡単ではありませんが、買上げ点数や商品単価を上げることと比べると手が打ちやすいし、売上への効果が大きいんです。

 

  • 客数は同じ状況で、弁当を今までよりプラス10個売る
  • 客数100人増えた状況で、弁当を今までよりプラス10個売る

こういった例だと分かりやすいでしょうか。

絶対に後者のほうが、お弁当の販売が増える可能性は高いですよね?

 

とは言っても、100人のお客さんを101人に1人増やすのは、「別人の1人」を増やすわけではありません。

 

例えば朝にパンを来たお客さんが、お昼にもう一回お弁当を買いに来てくれたら「1人増えた」ことになりますよね?

 

または1ヶ月に1回しか来てくれなかったお客さんが、1ヶ月に2回来るようになった。

こんなお客さんが30人いれば、1ヶ月で見ると1日あたり1人増えたことになります。

  • いつ行っても欲しい商品がある
  • いつ行っても接客の感じがいい
  • いつ行ってもお店がきれい
  • いつ行っても気になる新商品がある

 

ご自宅や職場から、同じくらいの距離のところにコンビニが2件あるのに、いつも同じコンビニに行くことってありませんか?

 

無意識かもしれませんが、皆さんがお買い物に行くコンビニにはこの4つの「いつ行っても」のポイントがあるはずなんです。

または消去法で、行かない方のコンビニには「いつ行っても」のどれかが当てはまらないか。

 

近くのコンビニが閉店したとかじゃないと、一気に20%も30%も客数が増えることはありませんが、「いつ行っても」の積み重ねが毎年少しずつお客さんを確実に増やす方法ですし、むしろこれが最善と言い切れます!

 

 

では肝心の「いつ行っても」ですが、オーナーが24時間365日、お店でニコニコしながら商品を仕入れてレジを打って掃除をして全力投球、なんて出来るわけがありません。

 

何と言っても、客数を増やす、そして売上を増やす最大のポイントはパートさん・アルバイトさんの教育なんです。

スタッフの教育

オーナーさんがコンビニのレジで元気よく感じの良い接客を従業員さんに示すことは大切ですが、経営者の仕事としては、それだけではダメなんです。

 

一番重要なのは、スタッフが笑顔で接客できるように教育すること。

 

もちろん接客だけじゃなく、掃除も品揃えも商品の陳列方法も、最終的には全部パートさん・アルバイトさんにお任せして、オーナーは「スタッフにアドバイスすること」が仕事になります。

 

根気も必要ですし、せっかく育てたバイトさんが急に辞めると一からまた教育しないといけませんが、「自分でやったほうが早いし確実で丁寧」と思い込んでいるオーナーさんは、いつまで経っても楽にならないし、将来的に2店舗・3店舗の経営なんて絶対に無理なんです。

 

スタッフを伸ばす方法は1つではありませんが、逆に「全然スタッフが伸びてくれないお店」には共通点がありますので、例を挙げてみます。

  • オーナーが指導しない、諦める
  • やる気のないスタッフを辞めさせない

この2つに集約されます。

 

そもそも経営者以上にお店のことを考えてくれる従業員はいませんので、アドバイスし続ける、出来たら褒め続けることが大切なんです。

これが「オーナーの仕事の全て」と言っても言いすぎじゃないと思います。

 

  • 「◯◯さんは何回注意してもダメだから諦めた」
  • 「注意して辞められたら困るから言わない」

よくあるパターンなんです。

 

人手不足なので辞められたら困るのも分かりますが、一度怠慢を許してしまうと、後に入ってきた新人さんも先輩を見習って同じように怠慢になります。

 

気がつけば全従業員が怠慢になってた、なんてことは珍しくありません。

 

一生懸命頑張ってるけど習得が遅い人は、根気よく伸ばしてあげましょう。

でも、怠慢でやる気のない人には退職してもらいましょう。

 

「俺(オーナー)が休めなくなる」という理由で怠慢従業員を残してしまうと、本当に悪循環なんです。

 

経営して最初の3年くらいはスタッフの教育が大変ですが、3年かけて育てた従業員は、その後の新人さんも良い分身を育ててくれます。

 

パートさん・アルバイトさんの教育こそが客数を増やすことに繋がりますし、結果的には売上と利益の増加にも繋がるんです。

 

繰り返しですが、コンビニ経営の最大のポイントはスタッフの教育です。

ということで、ここまでで「売上を伸ばす方法」をご紹介してきました。

■「売上を伸ばす方法の要約」■

・「立地」は人通りの多いお店がハズレの確率少ない
・「客数増加」は買上点数や商品単価を上げるよりも効果大
・「スタッフの教育」が客数・売上を伸ばす最重要ポイント

 

既にコンビニなど小売業のご経験がある方には理想論・一般論に聞こえる部分があったかもしれませんが、高収入で成功しているオーナーは、例外なく「スタッフの教育」に力を入れています。

 

オープン当初は客数も売上も低いのが普通ですし、オーナー自身も分からないことだらけで指導に手が回らない人も少なくありませんが、ここだけは十分にご理解いただきたいと思います!

経費を減らす要素

利益を増やす上で大事な「売上を伸ばす」と「経費を減らす」ですが、コンビニを経営する上で、3大経費と言われるものがあります。

  • 人件費
  • 商品廃棄
  • 在庫差異

どれもコンビニを経営する上では付き物ですし、ゼロには出来ませんが、無駄な経費は減らしたいですよね。

 

ここでは3大経費の具体的な内容と、経費削減の一例をご紹介していきます。

人件費

一番大きな経費ですが、絶対に必要な投資なので、無理に減らしてはいけません。

例)24時間、常時スタッフが2名勤務していた場合の人件費

時給900円×24時間×2名×30日=1,296,000円

 

もちろん地域によって時給の相場も変わりますし、オーナーさんや奥様がシフトに入れば人件費は減らせますが、過度に人件費を減らすのはオススメできません。

 

なぜなら、「朝に集中的に来客が増える」とか「夕方に商品の納品・荷受け作業がある」といった場合は、2人では足りないかもしれません。

スタッフが足りないとお客さんをお待たせすることになるので、結果的には客数が減ることに繋がります。

 

お店によって来客数のピークタイムは違いますし、商品の搬入時刻もバラバラなので一概には言えませんが、開店当初はオーナーさん自身が「3人目」としてシフトに入り、スタッフ教育をしつつ、ピークタイムにはスタッフのフォロー(前面に出てはいけません。あくまでもフォロー教育!)という形で、むやみに人を増やさないようにして人件費を抑えましょう。

商品廃棄(売れ残りロス)

いつ来ても商品がたっぷり!というお店はお客さんの理想ですし、経営者としても目指したいところですよね。

 

ただし、売れ残ると全部オーナーさんの経費負担に繋がります。

商品が少なすぎてもお客さんの数が減ってしまうし、発注数が多すぎても売れ残って廃棄になってしまう、コンビニを経営するうえで一番悩ましい部分なんです。

 

でも立地次第で売れる商品も数も全然違いますが、「1ヶ月の廃棄予算」を必ず組みましょう。

廃棄の予算組みは日別・週別が理想ですが、毎日・毎週予算通りに推移することはありません。

そして上限値を設けておかないと、売れ残りの垂れ流しで一気に利益を食いつぶします。

 

特に開店当初は「お客さんの数を減らしたくない」という思いが強いので売れ残るのを承知で増量するオーナーさんが多いのですが、上限を決めてないお店では、「無駄な廃棄の垂れ流し」状態になってしまいます。

 

「お弁当は売り切れても仕方ないけど、おにぎりだけは絶対に品切れさせないぞ」とか、「学生さんが多いので、低価格帯のパンは売れ残っても絶対に毎日増量!」など、目的を持って発注しましょう。

 

そこから必ずお店への固定ファンが付いてくれます!

 

そして次に3大経費の最後、「在庫差異」です。

ここは経営者のこだわりや性格によって、利益を大きく左右する経費です。

熟読してください!

在庫差異

業者さんに来てもらって棚卸し(本部の経費)をして、帳簿上の在庫金額と実際に全商品を1個1個数えた在庫金額の差を、「経費」としてオーナー取り分から差し引きます。

 

棚卸しは毎月実施する訳ではありませんが、3ヶ月に1回ほど行うので、「棚卸しがあった月は利益が激減」なんてことになるんです。

 

棚卸しが無い月はこんな数値だったけど・・・

 

棚卸しの月は利益が激減!

 

この在庫差異なんですが、実は3大経費のうちで、もっとも無駄な経費と言えます。

 

なぜならここまでご紹介した3大経費のうちで、「人件費」や「商品廃棄」はレジでお客さんを待たせないとか、商品が豊富にある、という意味ではお客さんのためになる経費ですが、「在庫差異」は全くお客さんのためにならない経費ですから。

 

平均値として、在庫差異の少ないお店は1ヶ月あたりで3~4万円くらいですが、多いお店だと毎月10万円も在庫の差異が発生していました。

棚卸しの経費としては原価で計算するので、少ないお店で毎月2~3万円、多いお店で毎月7万円(3ヶ月に1度の棚卸しの月は21万円)も経費アップするんです。

 

在庫差異の多いお店のオーナーは「ウチの店は万引きが多いから」と口を揃えて言うのですが、結果の検証で何の商品で何個差異があるのか、1品1品全てわかります。

 

もちろん万引きもありますが、大半が「原因不明」とか「納品時の数え間違い」なんですよ。

 

アツアツの肉まんを什器から取り出して万引きされますか?

ストックルームにあるはずのポテチ1箱(10袋入り)を誰が万引きするの?

 

こんな感じです。

 

いつもきれいに整理整頓されているお店は在庫差異が少ないし、ズボラなお店はやっぱり差異が多い。

間違いないです。

 

コンビニは狭いスペースのなかで売り場面積を最優先に作るので、どうしてもバックルームが狭かったり、多すぎる販促物に埋もれたりします。

 

でもお店が狭いなりに、今ある条件で管理・整理しないとどうにもなりません。

 

単純計算ですが、100円のお菓子(原価70円)を1個紛失した場合、同じお菓子を何個売ったら損失をカバーできるでしょうか?

 

【100円の商品の場合】

⇒原価70円
⇒粗利益30円(100円-70円)
⇒本部取り分18円(30円×60%)
⇒お店の取り分12円(30円-18円)

というわけで、100円のお菓子1個無くなったら、6個(70円÷12円)売ってようやく損失のカバーです。

 

10,000円分の商品が無くなったら、60,000円分の商品を売らないとチャラにはなりません。

 

じゃあ、100,000円分の在庫差異が出たら?

そう、600,000円分を売って、ようやくゼロからのスタートです。

 

1日の売上が飛んじゃうんですよ。

 

こうやって聞くと「在庫管理」「整理整頓」は絶対にしよう!って思いますよね。

 

ここまでで「売上」「経費」のお話をしてきましたが、次にオーナーの勤務パターンをご紹介していきます。

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オーナーの勤務パターン

売上や利益以上にバラバラなのが、オーナーさんの勤務パターン。

  • 夜明けに出勤して商品の発注だけして帰る
  • 9時頃に出勤して商品の発注、そして夕方に帰る
  • 朝出勤して数時間で帰って、夕方また出勤して数時間で帰る
  • 夜中しか店に来ない

 

休みに関しても、本当にバラバラでした。

  • 固定曜日に休む
  • その日の気分で休む
  • 休み無し

 

ただし、基本的にはある程度の利益が確保できて、スタッフが育ってから出ないとまとまった休みは取れないですし、スタッフの急な欠勤で急いで着替えて出勤するオーナーさんも少なくありませんでした。

 

でも、高校生のスタッフでも、責任ある仕事を任せると、よほどじゃないと急な欠勤ってしないものなんです。

  • その日は自分しか出来ない商品の発注を任されている
  • 売場の作り変え(新規商品の陳列)

 

「ジュースの発注はキミに変われる人はいない仕事だから頼むぞ!失敗しても責任は俺が取るから思い切ってやれ!」と言われたら、誰でも嫌な気はしません。

 

自分を信頼してくれてるんだな、って感じますよ。

 

もちろん最初は発注も売場作りも下手っぴですが、根気よく教えると様になってくるもんなんです。

 

だんだん馴れてくると、「自分の発注した商品、売れてるかな?」って気にしてくれて、シフトに入ってない日なのにわざわざ店に販売データを見に来る子も多いですよ。

 

オーナーとしては、本当に嬉しい瞬間です。

ぜひシュークリームやアイスクリームなどを奢ってあげましょう!

 

ゆっくりと休みが取るためにも、やっぱりスタッフの教育が最優先なんです。

 

逆に、人に任せられない性分のオーナーさんは、365日出勤していましたね。

 

オーナー本人は「休んだら気が気じゃない」「出勤したほうが気が楽だ」と言っていましたが、スタッフを教育してこなかったツケなんですよね。

 

本当はしっかりとお休みを取りたいはずですよ。。。

 

まとめ

「コンビニ経営の成功の秘訣」として、簡単にまとめると次のご説明をしてきました。

  • 会計の仕組みを理解する⇒借金返済とスタッフ教育費のバランス
  • 客数を増やす必要⇒客単価は簡単には上げられない
  • 最優先はスタッフ教育⇒自分の休みや2店舗目経営のステップ

 

新規開店店舗を本部の経営指導員として担当すると、念願の自分のお店を持ったものの、「右も左もわからない中で、人を教える余裕なんて無いよ・・・。」というオーナーさんもたくさんおられました。

 

家族を幸せにしたい、奥さんにカッコいいところを見せたい、スタッフが楽しみながら働いてもらえるお店にしたい、お客さんに愛されるお店を作っていきたい。

 

そんな希望に満ちたオーナーさんも、目の前の忙しさや後戻りできないプレッシャー、開店当初数ヶ月はほぼ休めない状況の中で、段々と理想を忘れてしまうんですよね。

 

仕組みが用意されたコンビニ経営は、一から自分で商売を始めるよりもはるかにリスクは少ないですが、同じ「新人」でも会社務めの新人時代とは全然違います。

 

ハッキリ言うと、「サラリーマンより楽そうだし、ちょっとコンビニでも経営してみようかな」という軽い気持ちの方は止めておいたほうが絶対にいい仕事です。

 

数店舗経営していて、年収も2,000万円以上ある成功したオーナーさんと何人か直接お話しましたが、全員が「最初は本当にキツかった」「コンビニ経営始めたことを何度も後悔した」とおっしゃいます。

 

そして「成功した秘訣は?」と聞くと、ここまでで何度かご説明した「スタッフの教育」と言います。

 

さらに踏み込んで「新人オーナーさんにアドバイスしたいことは?」と尋ねると、多く聞かれる答えがこれ。

 

「奥さん(旦那さん)を、大事にしない人は成功できないよ」

「嫁さんには本当に助けられた」

 

うまくいっているお店のオーナーご夫妻は、時々喧嘩もしながらですが、基本的には仲がいいし、お互いに敬意を払っているのがよく見えます。

 

経営指導員としてオーナーさんから奥さんへの愚痴を聞いたり、逆に奥さんからオーナーさんに直接言いにくいことの代弁を頼まれることが多くありましたが、私自身はやりがいのある仕事だと感じていましたし、いま私がコンビニ本部を退職して起業(コンビニオーナーではありませんが)したのも、オーナーさんたちを見て「僕もいつか独立したい」と思えたからなんですね。

 

最後になりますが、ここまで長い文章を最後までご覧頂いている方は、きっと本気でコンビニ経営で独立したいとお考えの方だと思います。

 

コンビニのオーナーはサラリーマンと違って同僚がいないし、孤独です。

近隣店舗のオーナーさん同士で食事に行く人も多いですが、「別会社の社長」なので、踏み込んだ話は聞きにくいものですし、こちらからもオープンに話せないものです。

 

独立をお考えの方は、ぜひ退職を決める前に副業として近所の繁盛店のコンビニでアルバイトしてみて下さい。

オーナーの仕事や生活が垣間見えるはずです。

 

ご家族と十分に話し合われて、悔いのない独立にしてくださいね。

 

同じ独立した立場として心から応援していますし、ご不明な点はお問合せいただいても大歓迎しますよ!

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